トランス脂肪酸は人体へ悪影響!なぜマクドナルドやマーガリンに使われてる?

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トランス脂肪酸は人体へ悪影響!

トランス脂肪酸は、世界中で厳しい規制が行われています。2013年11月7日にアメリカでは、米国食品医薬品局(FDA)がトランス脂肪酸の使用を全面的に禁止する方針を発表しました。

しかし日本では、トランス脂肪酸を含んだ食品を使うことが、法律的に問題なく認められています。そのため日本人は、どの食品にトランス脂肪酸が多く使われているかを知っている人が多くありません。

トランス脂肪酸が危険なのは、確かな事実です。

今までトランス脂肪酸について知らなかった人は、どういった危険があり、どういった食品に含まれているかを知り、今後の食生活に注意するようにしましょう。それでは、トランス脂肪酸の怖さについて説明していきます。

トランス脂肪酸とは?

「脂肪酸」とは、油脂を構成する部品のことを指しています。動物性脂肪に含まれる脂肪酸は、飽和脂肪酸という種類で、特徴は酸化に強く、常温で固体、形状はまっすぐになっています。一方、植物油の脂肪酸は不飽和脂肪酸という種類で、特徴は酸化に弱く、常温で液体、形状はくの字に曲がっています。

本題のトランス脂肪酸は、不飽和脂肪酸の一種で、特徴は常温で固体、形状は直線に近い折れ曲がり方をしてます。またトランス脂肪酸は、特定の脂肪酸の名前ではなく、グループの総称になります。

トランス脂肪酸が問題なのは、天然(自然界)にはあまり存在せず、工業的に油脂を加工する際に生じる不自然な脂肪酸なためです。

トランス脂肪酸が食品に使われる理由

トランス脂肪酸は、パンや焼き菓子の製造などにバターやラードの代用として利用されています。パンや焼き菓子系では使用すると、サクッと焼き上がり、揚げ油に使用すると、衣がパリッと仕上がります。お店の揚げ物と家庭での揚げ物の食感が違うのは、技術的な部分ももちろんありますが、トランス脂肪酸よる影響も少なからず関係しています。

またマーガリンでは、マーガリンの固さの調整にトランス脂肪酸が使われています。マーガリンがバターよりも圧倒的に安い理由は、トランス脂肪酸を使うことによって低コストで製造できるからです。

トランス脂肪酸の危険性

トランス脂肪酸の危険性

私がテレビで見て驚いたのは、バターはマーガリンよりもカロリーが高いという理由で、「マーガリンはバターよりも健康に良い」と思っている人がいることです。それだけトランス脂肪酸の危険性が、消費者に認知されていないだと感じました。

知らない人は、ぜひ覚えておいてください。マーガリンにはトランス脂肪酸が含まれていて、それが心筋梗塞などの可能性を高めるおそれがあります。

もう少し詳しく説明すると、マーガリンやショートニングなどに多く含まれているトランス脂肪酸は、悪玉コレステロールを増加させ、心筋梗塞をはじめとする心臓疾患を引き起こすことが、同研究調査結果で証明されています。

そのため近年では、トランス脂肪酸の世界的に厳しい規制が行われています。規制の遅い日本では、消費者の正しい知識が必要で、自己防衛が必要不可欠です。

マーガリンやショートニングなどに含まれトランス脂肪酸は、数多くの食品に含まれています。私たち消費者が、その危険性を知った上で商品を選べるように、もっとテレビや雑誌、新聞などで取り上げてもらいたいと願うばかりです。

トランス脂肪酸を多く含む食品

トランス脂肪酸はコストが安く、食品を長持ちさせる効果があり、世界中で重宝されてきた食品添加物です。その事実は日本でも例外ではなく、あらゆる食品に使われていることを覚えておきましょう。

トランス脂肪酸が気になる商品を手に取ったら、商品の成分表を確認するようにしましょう。添加物に関して私の理想を言ってしまうと、「マーガリン」や「ショートニング」、「ファットスプレッド」の表示がある場合は、できるだけ購入を避けたいですね。

オイル系

  • マーガリン(ネオソフト、コーンソフト、ネオマーガリン、Sマーガリン、モーニングソフトなど)
  • サラダ油
  • コーン油
  • ごま油
  • 紅花油
  • ひまわり油
  • ピーナッツバター
  • オイリードレッシング
  • マヨネーズなど

お菓子類

  • ケーキ
  • アイスクリーム
  • チョコレート菓子
  • クッキー
  • 菓子パン
  • ドーナツ
  • ポテトチップスなど

インスタント類

  • カップラーメン
  • カレーやシチューのルー
  • レトルト食品

冷凍食品類

  • 唐揚げ
  • コロッケ
  • メンチカツ
  • ミートボール
  • ハンバーグ
  • 魚フライ
  • エビフライ
  • 冷凍ギョウザ
  • 冷凍ピザなど

外食全般

  • ファストフード全般
  • ドーナツ
  • からあげ
  • フライドポテト
  • パイ
  • フライドチキン
  • ピザ
  • トンカツやメンチカツ、天ぷらなど揚げ物全般

マックのポテトとトランス脂肪酸

マクドナルドのポテトとトランス脂肪酸

マクドナルドのフライドポテトを揚げるために使う油は、トランス脂肪酸を含んだものです。

農水省の定めるトランス脂肪酸の摂取の目標値は、1日に約2グラム未満としています。日本人のトランス脂肪酸の摂取量は、平均摂取量以下で生活できているとされています。

しかし私の読んだ参考文献によると、マクドナルドのポテトに含まれるトランス脂肪酸の量は、3グラムオーバー!ちなみにこれは、ポテトMサイズのトランス脂肪酸の量です。

マクドナルドHPより抜粋

日本マクドナルドは、欧米のトランス脂肪酸の規制とともに、これまでに原材料や調理方法などの研究に取り組んできました。2007年にトランス脂肪酸を減らすため原材料の一つであるフライ油の仕様を変更いたしました。このフライ油の仕様を変更したことで、マックフライポテトに含まれるトランス脂肪酸の量を減らすことが出来ました。

私たちは、お客様においしく楽しくお食事をお召し上がりいただきたいと考えています。そのためには、バランスよく、健康的に食を楽しむことが大切であると考えています。お客様にバランスの良い食事をお楽しみいただけるよう、日本マクドナルドは自社の取り組みを常に見直し、向上に取り組んでまいります。

http://www.mcdonalds.co.jp/safety/trans_fat/

マクドナルドのポテトは、健康を気にするのであれば避けた方がよさそうです。そして言うまでもありませんが、子どもには食べさせてはいけない食べ物です。

国ごとに異なるトランス脂肪酸規制

アメリカ

アメリカでは米食品医薬品局(FDA)が2006年1月から、加工食品中のトランス脂肪酸の含有量表示を義務づけました。そして2013年には、トランス脂肪酸の使用を段階的に禁止する方針を発表しました。

2015年6月には部分水素添加油脂(人工のトランス脂肪酸として一番多い形態)の食品への使用規制を公表し、この規制を2018年6月18日から開始しました。

デンマーク

デンマークでは2004年1月から、トランス脂肪酸の含有率が2%を超える加工食品の販売を禁止にしました。

カナダ

カナダでは2005年12月から、トランス脂肪酸の含有量の表示を義務づけられました。

日本

消費者の命より企業利益を優先する日本では、相変わらずトランス脂肪酸の対応が遅れていて、各国の対応状況を静観しているだけです。この先も国内では、トランス脂肪酸を規制する動きの見込みはありません。

まずは加工食品に対するトランス脂肪酸の表示義務を一日も早く規制してもらいたいです。

世界保健機関(WHO)ではトランス脂肪酸廃止計画

世界保健機関(WHO)では、2023年までに世界中のすべての食べ物から人工のトランス脂肪酸を取りのぞく計画を発表しています。

またWHOの公式声明で「トランス脂肪酸は不必要な有毒化学物質で、命を奪います。世界中の人々がそのような物質にさらされ続ける理由はありません」と、アメリカ疾病対策センター(CDC)の元所長(トム・フリーデンさん)が言っています。

大手メーカーと日本マーガリン工業会の見解

大手の食品メーカーや小売業、外食産業のHPでは、「マーガリンは安全である」と掲載されています。

以下は、大手食品メーカー等のトランス脂肪酸に対する見解です。ただし、下記の見解はいずれも医学的見地による実証はされていません。

  • 日本人はトランス脂肪酸の摂取量及びエネルギー比が米国人に比べて少ない
  • 日本人は、トランス脂肪酸の害を低減するリノール酸の摂取量が多い
  • 自然界にもトランス脂肪酸は、存在する
  • トランス脂肪酸だけでなく飽和脂肪酸も害がある

日本マーガリン工業会のHPより抜粋

トランス酸及び飽和脂肪酸の摂取に関して、現在の日本人の食生活において何ら問題はないと考えております。そして日々の食事では、肉、魚、穀物、野菜、果物などいろいろな 食物をバランス良く採っていただくことが何よりも大切と思います。
当工業会としましては、これからも脂質栄養の研究や国際的な規制等の動向について引き続き注視していく考えです。

http://www.j-margarine.com/newslist/news8.html

日本の各食品メーカーの見解を見る限りでは、「世界的には危険とされているが、日本人には安全である」と説明しています。世界的には、トランス脂肪酸を使うことを辞めようとする動きになっているにもかかわらず、そうなっていない日本は本当に恐ろしい国だと思いませんか。

日本の国は私たちの安全よりも、企業の収益のことしか考えていないのかもしれません。