米屋が教える「お米の不都合な真実」。高価な炊飯器より、美味しく炊ける土鍋ご飯の秘密

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きっと多くの方がコロナによる影響で外出をしにくくなったため、週末は外食が多かった方も、おうちご飯の回数が増えた方が多いのではないでしょうか。

家で過ごす時間が長くなり、家の中での衣食住を見直して、より快適な生活にしようとする動きが広がっています。その人たちの中には、おうちでのご飯(お米)が「もっと、おいしく食べれないか」を見直している人たちもいたりします。

そんなお米には、消費者にはあまり知られていない秘密があります。ここでは3つほど紹介していますが、全て知っている方は少ないのではないでしょうか。気になった方は、ぜひチェックしてみてください。

また「お米を最高に美味しく食べる土鍋ご飯」についても紹介しています。

世の中に広まらないお米の不都合な真実

世の中に広まらないお米の不都合な真実

新米入荷にブレンドされる古米

一般的に9~10月になると、お米屋や米を取り扱うスーパーなどでは、札や旗(のぼり)に「新米入荷」を目立つようにして販売しているのを見かけます。

店頭で新米入荷と書かれて販売されていたら、ここに並ぶお米は「今年取れた新しいお米なんだ」と、多くの人がそう思うはずです。

しかし、その「新米入荷」と書かれている米袋には、新米が100%入っているわけではありません。この信じられない事実を知っている人は、どれくらいいるでしょうか。

その新米入荷と書かれた米袋には、新米と古米がブレンドされています。もちろん、全ての新米入荷がそのようにして販売されているわけではありませんが、多くのスーパーで販売されている新米入荷には、新米と古米がブレンドされています。

ここでの記事が信用できない人は、スーパーの店員さんに「新米入荷と書かれているこのお米は新米100%ですか?」と、聞いてみてください。大部分のお店では「新米100%ではありません」の驚きの答えが返ってくるはずです。

新米100%か、新米と古米のブレンド化を見分ける方法として一つは、お米の価格で見極めることができます。

国産の新米は、一般的な相場で2,000円で5kgを買うことは難しいです。2,000円で5kgの新米には、古米が20~30%ブレンドされいるものが多いようです。

ここで「古米がおいしくない」と説明しているわけではありません。店頭では新米と言いながらも、そうでないものが販売されていることを知っておいてください。新米に古米をブレンドする理由は、言うまでもありませんが、価格を安く抑えるためです。

ちなみに新米は、JAS法で収穫された年の12月31日までに精米・袋詰めしたものを、店頭で新米と表記できると決まっています。

また古米は、収穫されてから1年以上経ったものになります。さらに、収穫後2年経ったものは「古古米」、3年経ったものは「古古古米」と呼ばれます。

食品添加物が多いコンビニのご飯

コンビニで販売されているお弁当やおにぎりは、原価コストを抑えるため、新米を使用する割合は低くなります。コンビニでは、価格の安価な古米や古古米などを美味しく食べれるようにする研究が行われ、日々進化しています。

そして、その研究には食品添加物の使用が不可欠です。

古米は特殊精米をすると、米粒が小さくなってしまいます。それを解消するために、お米を長時間水に漬け込み、お米をふやかしたりして工夫しています。

しかし、お米の評価では低い部類にあたる古古米などのクラスになると、ただ水に漬け込むだけではおいしくなりません。その問題を解決するのに利用されているのが、食品添加物です。

古古米などの古いお米には、ショ糖エステルなどの乳化成分を利用し、グルタミン酸ナトリウムやグリシン、果糖ブドウ糖液糖など様々な旨みを感じさせるための添加物を使っています。次にお米を炊く直前に増粘多糖類を加え、さらに失われた油分を補うために大豆油など安価な穀物油を合わせます。

そして最後にお米を加圧し、長時間掛けてじっくり炊き上げることで、古古米などに含まれているデンプンを復活させて、まるで新米のような美味しいご飯ができています。

コンビニのご飯には、食品添加物を使った莫大な研究費がつぎ込まれ、店頭に並んでいることを覚えておいてください。

無洗米に不安の残る品質管理

無洗米は品質管理が不十分なため、今の無洗米は「なし」とお米屋さんの店主が語ってくれています。お米業界では隠されている「無洗米の不都合な真実」をご紹介します。

高価な炊飯器より、おいしく炊ける土鍋ご飯の秘密

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炊飯器と土鍋の火力の違い

炊飯器と土鍋でご飯を炊いたとき、一番の違いは火力です。

昔も今も、パナソニックや三菱、東芝などの炊飯器メーカーは、どうしたら効率よく炊飯器の窯に熱を伝えられ、強い火力でご飯を炊けるかを研究し続けています。その結果、開発されてきたのが、遠赤外線効果のある炭釜や銅、金やダイヤモンドなど熱伝導率が高い素材です。

お米を美味しく炊くためとは言え、金やダイヤモンドの高価な材質を使えば、当然その費用は炊飯器の価格にのっかってきます。

炊飯器メーカーのゴールは、直火のかまど炊きです。

とは言え炊飯器は、どんなに頑張って進化したとしても、おそらく直火で炊く土鍋で炊いたご飯を超えることはできないと思います。もし土鍋で炊いたご飯を食べたことがない人がいれば、自宅にある鍋で、ぜひ一度食べてみてください。

いつものお米が、「こんなにも美味しいのか!」と驚愕するはずです。白米の美味しさのポテンシャルは、直火で炊いたご飯で発揮されます。

土鍋で簡単!美味しいご飯の炊き方7ステップ

土鍋を使ってご飯を炊くのは、面倒な感じがしますよね。でも、土鍋ご飯は大変そうなイメージがありますが、実は超簡単なんです。以下で説明する土鍋ご飯の炊き方を読めば、誰でも簡単に美味しいご飯を炊くことができます。

でも、土鍋で炊いたご飯に一つだけは欠点があります。それは、保温ができない点です。そのため土鍋でご飯を食べるときは、そのときに食べきれる量を炊いて、熱々のうちに残さず食べることがベストです。

※以下の土鍋ご飯の炊き方は、2合(300g)の場合になります。適宜量は調整ください。

軽くお米を研ぐ

米を洗うのは、一度だけ十分です。ゴシゴシ研がずに優しく研いでください。

米に水を浸水する

30分を目安に浸水させてください。水の量は、米がたっぷりと使っていれば量る必要はありません。

浸水したお米をザルにあげて水を切る

ざるを使って、しっかり水を切りましょう。

水を切った米を土鍋に移し300gの水を足す

計量カップを使って、300gの水を土鍋に入れてください。

火をつけてご飯を炊く

最初の火の強さは、強火です。土鍋が沸騰するまで待ちます。

沸騰したら弱火にして15分待つ

土鍋が沸騰したら、弱火にして15分待ちます。その間、絶対に鍋の蓋を開けてはいけません。

炊きあがったら15分蒸らす

弱火で15分経ったら、火を止めます。そして、蓋を開けずに、15分間蒸らしたら、土鍋ご飯の完成です。