ヤクルトみたいな乳酸菌飲料5種類を比較。ミルミルやピルクル、マミーなどは何が違う?

健康ヤクルト

我が家では、「免疫力を高めよう」という目的で、2019年10月末からヤクルトを飲み続けています。

昨今のコロナウイルスの影響があるせいか、ヤクルトが店頭で売り切れになっていることが多くなりました。そのときは「ヤクルトみたいな類似品」を手に取るようになりました。その理由は2つあります。

一つは、ヤクルトみたいな類似品にも、「ヤクルトと同じような効果があるのだろう」と思いがあったから。もう一つは、ヤクルトみたいな類似品の値段の安さです。ヤクルトは10本375円(税込)に対して、ピルクルの場合は10本158円(税込)で、だいぶお得な感じがします。

しかしふと、「このヤクルトみたいな類似品の乳酸菌飲料(ミルミルやピルクルなど)は、本当にヤクルトみたいな効果があるのか」という疑問を持ち、各商品の「効果効能」や「価格」などの特徴について調べたのことをご紹介します。

乳酸菌飲料王者ヤクルトのブランド力

私のヤクルト生活のきっかけは、人伝えでその効果を聞いたことからでしたが、元々「ヤクルトは体に良い」というイメージを持っていました。

というのは、幼少期に定期的とは言わずとも、年に何回かは親にヤクルトを飲まされていたからです。それがきっと、私に「ヤクルトは体に良い」というイメージを植え付けていったのかなと思います。

ヤクルトのブランド戦略は、恐るべしヤクルト戦術です。

私と同じようにヤクルトを飲み続けている日は、同じような理由で飲み始めた、飲み続けている人が多いではないでしょうか。

ヤクルトはピルクルの値段に比べて倍以上もする

ヤクルトは10本入りで400円前後、似たような乳酸菌飲料のピルクルは200円しません。しかもピルクルは、2本増量するタイミングがあるので、その値段の差は歴然です。

また他の乳酸菌飲料と比べても、ヤクルトとのその価格の明らかです。

値段にここまでの差があるのだから、ヤクルトとピルクルなどの乳酸菌飲料は同じ成分ではないのは間違いありません。しかし、もしピルクルにヤクルトと同じような効果があるのであれば、ピルクルを選ぶのではないでしょうか。

ヤクルト+他5つの乳酸菌飲料を検証

ヤクルトと類似している乳酸菌飲料5種類の成分や量を検証します。

ヤクルト(Newヤクルト)

特徴

値段

10本375円(税込)【1本あたり37.5円 】 ※ネットスーパーSEIYU調べ

原材料名

ブドウ糖果糖液糖、砂糖、脱脂粉乳、香料、水

アレルゲン

乳成分

栄養成分

内容量65(ml)
エネルギー50(cal)
タンパク質0.8(g)
脂質0.1(g)
炭水化物11.5(g)
ナトリウム12(mg)

ミルミル

特徴

  • 1本あたりに乳酸菌の数が、120億個含む飲むタイプのヨーグルト
  • 大腸で働くBY株(ビフィズス菌)を含む

値段

3本324円(税込)【1本あたり108円 】※ネットスーパーSEIYU調べ

原材料

パラチン―ス、全粉乳、脱脂粉乳、にんじん汁/香料、PH調整剤

アレルゲン

乳成分

栄養成分

内容量100(ml)
エネルギー88(cal)
タンパク質3.2(g)
脂質1.7(g)
炭水化物11.5(g)
食塩相当量0.1(g)
カルシウム106(mg)
ビタミンA33(μg)

ピルクル

特徴

  • 特定保健用食品
  • 1本あたりに乳酸菌の数が、150億個以上含んだ乳製品乳酸菌飲料
  • 腸内環境を改善する乳酸菌(カゼイ菌:NY1301株) 生きて腸内まで到達する
  • カゼイ菌(NY1301株)の乳酸菌には様々な効果効能がある

値段

10本159円(税込)【1本あたり15.9円】※ネットスーパーSEIYU調べ

原材料

砂糖、ぶとう糖果糖液糖、脱脂粉乳、香料

アレルゲン

乳成分

栄養成分

内容量65(ml)
エネルギー44(cal)
タンパク質0.8(g)
脂質0.1(g)
炭水化物9.8(g)
ナトリウム5~20(mg)
カルシウム28(mg)

マミー

特徴

  • 生きてる乳酸菌が入ってる
  • 人工甘味料不使用
  • 体に吸収されやすいミルクカルシウム入り

値段

1本106円(税込)※ネットスーパーSEIYU調べ

原材料

砂糖・果糖ぶどう糖液糖、砂糖、乳製品、デキストリン、ミルクカルシウム/酸味料、安定剤(大豆多糖類)、香料、カラメル色素、ビタミンD

アレルゲン

乳成分

栄養成分

栄養成分の数値は、200ml当たりの各種数値です。

内容量900(ml)
エネルギー94(cal)
タンパク質0.6(g)
脂質0(g)
炭水化物22.8(g)
ナトリウム0.085(g)
カルシウム44(mg)

ビックル

特徴

  • 4種類の乳酸菌でつくった「はっこう乳」を配合
  • ミルクオリゴ糖をお1本当たり、290mg配合
  • カルシウムとマグネシウムの配合は、理想的な比率の2:1

値段

1本124円(税込)

原材料

糖類(砂糖、果糖ぶどう糖液糖)、はっ酵乳、脱脂粉乳、ミルクオリゴ糖、ミルクカルシウム、安定剤(ペクチン)、酸味料、香料、塩化マグネシウム、ビタミンC

アレルゲン

乳成分

栄養成分

栄養成分の数値は、100ml当たりの各種数値です。

内容量280(ml)
エネルギー47(cal)
タンパク質0.5(g)
脂質0(g)
炭水化物11.2(g)
ナトリウム0.03(g)
カルシウム17(mg)
マグネシウム8(mg)
ミルクオリゴ糖290(mg)
カリウム約20(mg)
リン約10(mg)

ジョア ※プレーン

特徴

  • 乳酸菌 シロタ株が入ったのむヨーグルト
  • 1本あたりに乳酸菌の数が、12.5億個以上含んだ乳酸菌飲料
  • 1本で1日に必要なカルシウム680mgとカルシウムの吸収を助けるビタミンD5.5μgが摂取

値段

1本116円(税込)※ネットスーパーSEIYU調べ

原材料

脱脂粉乳、砂糖/リン酸Ca、香料、安定剤(スクシノグリカン)、ビタミンD

アレルゲン

乳成分

栄養成分

内容量125(ml)
エネルギー75(cal)
タンパク質4.6(g)
脂質0.1(g)
炭水化物13.8(g)
ナトリウム0.1~0.2(g)
カルシウム680(mg)
ビタミンD5.5(μg)

乳酸菌飲料の値段を比較して購入を検討

6種類の乳酸菌飲料を王様ヤクルトに合わせて、65(ml)当たりの値段にして換算した表です。6種類の乳酸菌飲料を値段だけ見た場合は、「マミー」が最も安いです。

手軽に乳酸菌飲料を取り入れたい方には、マミーがオススメです。

値段を比較してみて感じたことは、ヤクルトがめちゃくちゃ高い値段設定ではないことがわかりました。

乳酸菌飲料購入価格1本当たりの内量料65(ml)当たりの値段
ヤクルト375円65(ml)37.5円
ミルミル324円100(ml)70.2円
ピルクル159円65(ml)15.9円
マミー106円900(ml)7.7円
ビックル124円280(ml)28.8円
ジョア ※プレーン116円125(ml)60.3円

乳酸菌飲料の数を比較して購入を検討

6種類の乳酸菌飲料を王様ヤクルトに合わせて、65(ml)当たりに入っている乳酸菌の数にして換算した表です。6種類の乳酸菌飲料を乳酸菌が入っている数だけ見た場合は、「ヤクルト」が最も多い乳酸菌を含んでいます。

乳酸菌飲料に含まれる乳酸菌の数を見て選ぶ場合は、ヤクルトがオススメです。

乳酸菌の数を比較してみて感じたことは、マミーやビックルは乳酸菌の数が公表されていないことがわかりました。また乳酸菌飲料の乳酸菌の数を調べていくうちに、乳酸菌飲料の定義が判明しました。

乳および乳製品の成分規格等に関する省令によって、「乳酸菌飲料」には以下の2つの条件がありました。

  1. 無脂乳固形分3%未満
  2. 乳酸菌を100万個/ml以上含む

マミーとビックルは上記の「乳酸菌を100万個/ml以上含む」に該当していないため、乳酸菌飲料ではなく、「清涼飲料水」の商品として登録されています。

乳酸菌飲料購入価格1本当たりの乳酸菌の数65(ml)当たりの乳酸菌の数
ヤクルト375円200億個以上200億個以上
ミルミル324円120億個以上調査中
ピルクル159円150億個以上150億個以上
マミー106円不明不明
ビックル124円不明不明
ジョア ※プレーン116円12.5億個以上調査中

特定保健用食品のヤクルトとピルクルを比較

ヤクルトとピルクルは、容器の形から色までそっくりで、おまけに両方とも特定保険料食品です。しかし、両者の値段は全く違います。ピルクルの方が、庶民的でヤクルトの半分以下の値段です。なぜ、ここまで値段が違うのでしょうか。

特定保健用食品とは…

食生活において特定の保健の目的で摂取をする者に対し、
その摂取により当該保健の目的が期待できる旨の表示をする食品
※国の審査が厳しいため、一部の食品にしか記載されません。

下記表は、ヤクルトとピルクルに含まれている成分を比較してみました。両社の違う点は、エネルギー、炭水化物、乳酸菌種類、乳酸菌量の4点です。それ以外は、同じ成分で作られています。

比較項目ヤクルトピルクル
値段(10本入り)375円159円
特定保険料食品
容量65(ml)65(ml)
エネルギー50(kcal)44(kcal)
タンパク質0.8(g)0.8(g)
脂質0.1(g)0.1(g)
炭水化物11.5(g)9.8(g)
乳酸菌種類L.カゼイシロタ株L.カゼイNY1301
乳酸菌量200億以上150億以上

ヤクルトの方がエネルギー・炭水化物が多い

ここでの炭水化物は、乳糖と添加する糖分の合計の量になります。ヤクルトの方が数値が高いので、甘味度を高くして製造しています。エネルギーの差も炭水化物の差から生まれています。

どちらも原料は「ブドウ糖果糖液糖、砂糖、脱脂粉乳、香料」の4種類です。この並びは、ヤクルトの並びですが、ピルクルでは「砂糖、ブドウ糖果糖液糖、脱脂粉乳、香料」の順番で表記されています。

原料の並び順は、重量順です。このことからピルクルは、砂糖の方がブドウ糖果糖液糖よりも配合の割合が多いことがわかります。

ヤクルトとピルクルに含まれる乳酸菌の種類が違う

ヤクルトにはシロタ株(L.カゼイ YIT 9029) 、ピルクルにはカゼイ菌 (NY1301株)が含まれています。両製品はヤクルトと日清食品ホールディングスが製造しています。両会社の研究開発費は、年間でヤクルトの方が28億円ほど多く費やしています。

日清ホールディングス社は、ヤクルト社よりも多い商品を製造していることを踏まえると、ヤクルトがピルクルよりも研究開発費に力を入れていることが推測できます。

またヤクルトとピルクルは、製造・販売されてきた歴史が全く違います。ヤクルトの方が圧倒的にその歴史は古く、それだけ多い研究費用がかけられています。

製品名ヤクルトピルクル
製造会社株式会社ヤクルト日清食品ホールディングス
研究開発費105億6,300万円
※平成31年3月期有価証券報告書
77億7,700万円
※平成30年3月期有価証券報告書
製造・販売時期1935年1993年

ヤクルトの方が乳酸菌量が多い

ヤクルトが200億以上の乳酸菌量に対して、ピルクルは150億以上です。ヤクルトには、ピルクルの約1.3倍もの乳酸菌が含まれています。

ヤクルトとピルクルのコンセプトが違う

ヤクルトは医療や健康に重きを置いているコンセプトで商品開発をしています。以下がヤクルトのコンセプトです。

  1. 病気になってから治療するよりも病気にかからないようにする「予防医学」
  2. 腸を丈夫にすることが健康で長生きにつながる「健腸長寿」
  3. 誰もが願う健康を誰もが手に入れられる価格で

ピルクルのコンセプトは、 「思い切りゴクゴク飲める乳酸菌飲料」をコンセプトにしています。

ヤクルトとピルクルのまとめ

  1. 食品表示基準に基づく表示は両者の成分はほぼ同じ
    ※両社とも特定保健用食品
  2. ヤクルトにはピルクルの1.3倍の乳酸菌が含まれている
    ※商品への研究費や時間は圧倒的に長い
  3. 両商品の開発コンセプトが全く違う

この2つの商品を比べたとき、あなたはどちらを手に取りますか。

乳酸菌飲料6種類のまとめ

乳酸菌飲料はそれぞれ乳酸菌の数、値段、エネルギー(カロリー)などの特徴があり、自分の好みのものを選ぶのが良さそうです。とは言え、乳酸菌の数とコスパを考えると、ピルクルを選ぶ方が多いのかもしれません。

ピルクルを一人で365日飲んだ場合は、約5,803円ですが、ヤクルトの場合は13,687円です。その差は、何と7,884円!もし、これを家族4人で計算した場合は31,536円です。

ヤクルトのシロタ株(乳酸菌)は、様々な効果があることが研究成果によってわかっています。
▼興味のある方は、下記記事でヤクルトの乳酸菌パワーについて解説しています。
https://choco-min.com/health/11835/

「私はそこまでの効果効能は求めていない、必要ない」という方は、年間3万円以上安くおさめられるピルクルの方がいいのかもしれません。

私はアレルギー体質で、ヤクルト効果が少し効いてるかなと感じています。そのため本命(基本的に)ヤクルト、対抗(ヤクルトが売ってないとき)ピルクルを買っていきたいと思います。